新米会社員のビジネス書レビュー

とある地方企業の新米技術者が、会社で生き抜く術を学ぶためにビジネス書を読んでレビューするブログです。

新版『ずっとやりたかったことを、やりなさい。』レビュー

書名:新版 ずっとやりたかったことを、やりなさい。

原題:The Artist's Way

著者:ジュリア・キャメロン

訳: 菅靖彦

 

新版 ずっとやりたかったことを、やりなさい。

新版 ずっとやりたかったことを、やりなさい。

 

 

この本を選んだ理由

何かのビジネス書の参考文献で見たと思ったのですが…なんだったか忘れてしまいました。元々は2001年に出版された単行本のようで、原書が出版されたのは25年前だそうです。それがこの度、25周年記念としてソフトカバーで出版されたようです。

内容

著者は作家として活躍する一方、創造性を回復するためのワークショップを開催している方です。この本はそのワークショップの内容(12週間かかるようです)を元に構成されています。

レビュー 〜創造性とは何か?〜

人間の中に眠る創造性を回復するための本

「どうすれば創造性を教えられるんですか?」

(中略)

「自分自身で創造的になるにはどうすればいいかを、教えているんです」

 人間の中には必ず創造性が眠っており、生きていく中で染み付いてしまった考え方がその創造性を阻害している。それを呼び覚ますための手段が、この本の主たる内容です。

ややスピリチュアルな、ともすると信じがたい理屈によって書かれている箇所も多いですが、おそらくこの本の本質はそこではなく、より実践的なトレーニングにあると思います。

そして、そのトレーニングに効果があるからこそ、25年経っても売れ続けているのではないでしょうか。

要するに、重要なのは実践であって、理論ではないのだ。

2つのツールと、12週にわたる課題

この本で紹介されている内容は、2つのツールと12週に渡る課題群に分けられます。2つのツールは、モーニング・ページアーティスト・デートと呼ばれるものです。

モーニング・ページは毎朝ノートに3ページ分、自分の意識を書き記す作業。アーティスト・デートは週に1回2時間程度、自分の気の向くままに出かけるなどして、自分の創造的な心に触れる時間を作ることです。

これらが本当に効果があるかどうかは私にはまだわからないですが、やってみる価値は十分にあるように感じました。特にモーニング・ページは試しにやってみると、一種の瞑想のようなものであり、毎朝気持ちの整理がつけられるものであると感じました。

 

12週に渡る課題については、その効果と合わせて本書で紹介されており、それがこの本のメインとなる内容でもあります。気になる方はぜひ手にとってみてください。

創造性とは何だろうか?

この本で主眼が置かれている創造性は、芸術方面の創造性、という意味合いで書かれています(原題もまさしくThe Artist's Wayとなっています)。ですが、私は芸術以外の創造的な感性にも働きかけがあるのでは、と考えました。

昨今の社会やビジネスの世界には(あるいはビジネスに限らずとも)、新しいアイデアや、それを実現したいと考え、実行する行動力などに価値があるという考え方があります。しかし、それは誰でもすぐにできるようになるわけではありません。アイデアを生んだり、自分のやりたいことを理性や常識の垣根を飛び越えて実行することもまた、創造性と言えるのではないでしょうか。

そうだとすると、この本を読むべき人は、芸術的な活動をする人、したい人だけには止まらないのかもしれません。

芸術家じゃなくても、読む価値はある

このプログラムをやり終えたからといって、すべての人がプロのアーティストになるわけではない。だが、実際にプログラムをやり終えた多くのプロのアーティストが、より創造的になったと報告してくれている。

改めて、この本で述べられている創造性は、芸術的な価値観に基づくものです。もちろん、この本の通りに実践するだけで誰でも芸術家になれる、というのは間違いだと思います。この本には芸術家が作品を生みだすために必要なスキルの習得、といった内容は書かれていません。本当に芸術の道を極めるためには、今までの人々が積み上げてきた歴史を知らない、というわけにもいかないのではないでしょうか(芸術家ではないので的を外した発言かもしれませんが…)。

 

ですが、この本はその前段階、すなわち自分の創作意欲を掻き立て、そしてその心を妨げないように行動するためのステップとして書かれている本なのではないかと思います。

もしそうであれば、やはり前述の通り、この本で書かれている創造性は、たとえ芸術の道とは縁のない人であっても、新たな価値を生み出すために必要な感性なのではないか、と考えます。

気に入ったフレーズ

創造性は現実に根ざしている。

 

それでは。